歯周病と妊婦さん
歯周病と妊婦さん

歯周病は、歯と歯ぐきの境目に付着したプラーク(歯垢)中の細菌によって引き起こされる慢性炎症性疾患です。初期段階では歯肉炎として歯ぐきの腫れや出血がみられ、進行すると歯周炎へ移行し、歯を支える歯槽骨が吸収されていきます。
自覚症状が乏しいまま進行することが多く、症状が現れた時点ではすでに中等度以上に進行しているケースも少なくありません。そのため歯周病は、早期発見と継続的な管理が極めて重要な疾患とされています。
そのため、歯科医院での定期検診とプロフェッショナルケアが、歯周病治療の効果を長く維持するポイントとなります。
歯周病は生活習慣病の側面だけでなく、口腔内細菌の伝播という感染症的側面も持ち合わせています。そのため、歯周病対策は個人だけでなく、家族全体で取り組むことが重要です。

歯周病の最大の原因かつ増悪因子です。
プラーク内の歯周病菌が炎症を起こし、歯ぐきを破壊します。
炎症が慢性化し、歯周病が進行します
喫煙は歯周病を重症化・治りにくくする最大のリスク因子です。
※喫煙者は非喫煙者の2~6倍歯周病が進行しやすいとされています。
糖尿病は歯周病と相互に悪影響を及ぼす関係にあります。
特に未治療・管理不良の糖尿病は大きな増悪因子です。
妊娠・思春期・更年期など、ホルモン変動期は歯周病が悪化しやすくなります。
妊婦さんは特に定期検診が重要です。
慢性的なストレスや睡眠不足は、
を引き起こし、歯周病の進行を助長します。
強い力が歯にかかると、
炎症+過剰な力が合わさると、歯周病は急速に悪化します。
はプラークが溜まりやすく、局所的な歯周病悪化の原因になります。
口呼吸により口腔内が乾燥すると、
特に前歯部の歯ぐきが炎症を起こしやすくなります。
歯周病になりやすさには個人差があります。
ただし、遺伝だけで発症するわけではなく、管理でコントロール可能です。
歯周病は放置すると必ず進行する病気です。
知らないうちに悪化します。
歯周病は、一度治療して症状が改善しても、口腔内に歯周病菌が残存していれば再発のリスクがあります。
そのため、初期治療後も定期検診によるメインテナンスを継続することが不可欠です。
これらを継続することで、歯周病の進行抑制と歯の長期保存が可能となります。
妊娠中は女性ホルモンの影響で歯肉の炎症反応が起こりやすくなり、「妊娠性歯肉炎」と呼ばれる状態がみられることがあります。また、つわりによる清掃不良や食生活の変化も歯周病リスクを高めます。
この時期に歯周病を放置すると、出産後も口腔内環境が悪化したまま育児期を迎える可能性があるため注意が必要です。
歯周病菌や虫歯菌は、出産後のスキンシップや食器の共有などを通じて、お子さまのお口の中に定着する可能性があります。特に乳幼児期は、口腔内細菌の定着が起こりやすい時期です。
妊娠中から歯周病をコントロールしておくことは、
につながります。
妊娠中は、ホルモンバランスの変化により、歯ぐきがいつもより敏感になりやすい時期です。歯みがきのときに出血しやすくなったり、歯ぐきの腫れを感じたりすることも少なくありません。また、つわりの影響で思うように歯みがきができない日が続くこともあります。
こうした変化が重なることで、妊娠中は歯周病になりやすい状態になります。歯周病は初期の段階では自覚症状が少ないため、「気づかないうちに進んでいた」ということもあります。だからこそ、定期的に歯科医院でお口の状態を確認し、早めにケアしていくことが大切です。
当院では、妊婦さんの体調や妊娠週数に配慮しながら、無理のないペースでの検診やクリーニングを行っています。ご本人はもちろん、ご家族も一緒にお口の健康について意識していただくことで、生まれてくる赤ちゃんを迎える準備のひとつにつながります。気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
歯周病菌や虫歯菌は、主に身近な大人からお子さまへ伝播すると考えられています。お父さん・お母さんだけでなく、祖父母や兄姉など、日常的に接する家族全員のお口の状態が重要です。
以下のような行動は、細菌がうつるリスクを高める可能性があります。
これらを完全に避けることは難しいため、家族全員が治療と定期検診を受け、細菌量を減らすことが現実的な予防策となります。

家族単位で歯科医院に通うことで、以下のようなメリットがあります。
特にお子さまが小さい時期は、大人の口腔環境がそのまま影響するため、家族での定期検診が重要です。
必ずうつるわけではありませんが、家族の口腔内環境が悪い場合、リスクは高まります。治療と定期検診で細菌量をコントロールすることが大切です。
はい。日常的にお子さまと接する家族全員が対象になります。
多くの歯科医院では家族単位での通院に対応しています。まとめて定期検診を受けることも可能です。
妊娠中の出血はよく見られますが、歯周病が進行しているサインの可能性もあります。早めの歯科受診をおすすめします。
出産後は育児で忙しくなり、歯科通院が難しくなることが多いです。妊娠中から歯周病をコントロールしておくことが理想的です。
歯周病や虫歯は、個人だけの問題ではなく、家族全体の健康問題です。特に妊婦さんと小さなお子さまがいるご家庭では、早期からの歯科受診と定期検診が重要となります。
歯周病は定期検診を続けることでコントロールできる病気です。
特に妊婦さんは、早めの歯科受診がご自身とお子さまの健康を守る第一歩になります。
「歯ぐきの腫れが気になる」「出血しやすい」「妊娠中の歯科治療が不安」
そんな方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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